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ラ・ママ編 (2)

店内にはかなりの煤が舞っていて、スタッフやバンドマンが色々な物を拭き掃除をしているのだが、煤だらけの床から物を取り、磨いて煤の中に並べている。磨かれた物に養生はかけられおらず、ランダムに清掃するものを選んで歩き回るので、床の煤が舞い上がり磨かれた物に煤がまた舞い降りていた。
なによりも理解出来ないのが、廃棄されるであろう物達が必要なものと同じ場所にあり、明らかに捨てられる煤けたボールペンを磨いている人もいた。
モルタルで波を作った壁は煤を落とさず洗剤を使い、水で洗剤をしっかり流し落としてないので壁に煤が定着してしまっている。表面がつるつるになっているのは、みんなが心を込めて一所懸命に磨いたからだろう。ただ、壁に関しては元々汚かったので・・・・・・

天井や壁には一時的に打ち付けられ、放置された釘やビス、そこに巻き付けられた番線に埃が溜まり、そこに煤が綿飴の様にへばりついている。

楽屋側の壁が応急処置されているのだが、外壁がなんと!むき出しの石膏ボード。木工の天井は一辺が焼け落ちたか、クーラー撤去の際に壊され、天井内に防音の為に置かれた砂袋の重さに生きている梁が悲鳴を上げてしなっている。
天井内を覗き込むと一階部分の汚水管の塩化ビニールが溶けてしまっている。木工の組方が狭く配管の復旧の為には相当ノコを入れる事になるだろう。天井は持つのか?そして煤がどんな方向で流れたのかが判る様に煤の道があった。こいつをやっつけないと匂いは落ちないだろう。

ラ・ママには排気が二系統あり一系統が起動しておらず、モーターベルト全て問題無いのだが、電源経路が死んでいる。もう一系統生きているが全く空気が流れていない。ダクト内で何かが起きているのか?

ガスメータが外されている。この手の清掃でお湯が使えないは痛い。
電気系統は主幹、動力とも無事だ。が、1.6ミリが何の書き込みも無く約60本切断されている。放水後のショートが怖くて主幹を落としてぶった切ったのだろう。これはプロの仕事ではない。電気屋は入っていないのか?
店内は明るく無理すれば営業出来そうだが、殆どがクリップライトと作業灯でフェーダーを噛んでいないので客電としは機能しない。照明は組み直されている。確実に照明屋は来ている。

水道は生きているが、トイレの床から泡が出ている。清掃の際に煤を流しすぎたので配管の状態が悪くなって逆流しているのだろう。って事は雑排水槽は?マンホールを探すと、ドライエリア、楽屋兼一時待機所にコンパネが敷いてあり代理のポンプが突っ込んであった。一応判ってる人が入っているのだろう。
多分ポンプは無事で電源経路だけが死んでいるのだろう。

PA関係は代機ミキサーがあり、養生されている。パワー系のアキュフェーズやYAMAHAは恐ろしくタフなので大丈夫だろう。

作業着を着た人間が3人炭化した天井に補強も入れずに無理矢理柱を立てて持ち上げようとしている。床を叩かず柱位置を決めているので床がきしんでいる。勿論水平も出ていない。
「辞めろ!馬鹿野郎!」と叫びたかったが、誰がどんな経緯で関わっているのか私には判らないので、ただ歯を食いしばって我慢した。
何故私は直ぐに飛んでこなかったのだろう?何故この事態で一番に声をかけてもらえたかのだろう?
自分が情けなく泣けて来た。

つづく

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Comments

サリさま
>読み進むにつれて、想像以上の惨状が浮かび〜
書く時に「今は無事に復旧してますが」って入れるかどうか迷ったんですが、心配させてごめんなさい!
>どうか、関係者の多くがこの記事を目にしていますように……。
みんな見てくれていて「俺の活躍もっと書いて下さいよ〜」とか言ってます。

Posted by: Karibow | January 28, 2008 at 01:35 AM

読み進むにつれて、想像以上の惨状が浮かび、とてつもなく切なく苦しい気持ちになりました。
今携わって作業をしている人の中には、てんぱっていて優先順位が狂っている人、何から手を付けたらいいのかわからず、とりあえず何かをしなければと焦るあまり的外れな行動をしている人、現状を把握できていないのに手を付け逆に悪い状態にしてしまっている人、そんな人だけが集っているように思えました。
karibowさんのように、ひとつひとつ丁寧に慎重かつ適切、冷静な目で見て判断できる人が必要なのではないでしょうか?
自ら名乗り出るのも、一番最初に駆け付けられなかった後悔の念が押さえ付けてしまうのかもしれませんが、早く、早い段階でkaribowさんの考察を生かして頂きたいなと切に願います。
どうか、関係者の多くがこの記事を目にしていますように……。

Posted by: サリ | January 11, 2008 at 03:34 PM

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